昨日(2月24日)早速、池上梅園に向かう。
持っていったカメラはNikon F(フィルム)とSony NEX-5(デジタル)。
デジタルはオート設定で撮影モードはPを使用。
液晶画面でフレーイングを確認したらシャッタ-を切る。
ただそれだけ。
Nikon F には初期のAuto-Nikkor 35mm F:2.8、
Nikon Fを購入したとき同時に買ったものなので、
Fマウントレンズでも、オールド・レンズに分類されると思う。
フィルムはSuperPan200、
快晴の一日だったのでYA2フィルターを持参、使用した。
Nikon Fの露光(絞り値とシャッター速度)は、
今までの経験値(勘)で決めて撮った。
帰宅し、早速フィルムを現像、PCに画像を取り込む。
NEX-5のJPG画像も、PCに取り込み、比較した。
結果は、驚き。
デジタル、すごいと思った。
その一枚。

サニー16という言葉知っているだろうか。
快晴の日なら露光はf:16にして、シャッター速度はISO感度(昔はASA感度)にするというルール(規則)。
快晴の空なら、SuperPan200の感度ISO:200から、f:16/200秒が適正露光になる。
でもまだ早春、光は弱いので、
空の明るさを考慮したら、順光でf:11/250秒がいいだろう。
逆光なので、f:8/250秒が正解と思った。
フィルムカメラには、YA2フィルターをつけている。
その露光倍率は2なので、f:8/125秒を選んだ。
一方NEX-5にはレンズ保護のUVフィルターが付いている。
NEX-5が選択した、f:7.1/250秒の露光はリーズナブルだと思う。

デジタルと同レベルの露光なのに、
梅の太い幹のディテールは黒く潰れていた。
樹を支える丸太も黒く潰れていた。
デジタルでは暗い部分も潰れず、ディテールが出る。
この差は何だろう?
SuperPan200はアグファのフィルムで、
Retro系フィルムと同じで、黒潰が少ないRetroタイプだと思っている。
(Ⅰ)系のやや軟調な現像液で現像したので黒潰はかなり防げる。
撮った瞬間、幹が潰れるかも(経験から)・・・と思い、更に二段、露光を増やしたカットも撮っていた。

梅の太い幹のディテールもでてきたが、
明るい部分のトーンが怪しい。
デジタル画像のほうが、どう考えてもいい。
光のダイナミックレンジが、
Retro系フィルムより一絞りから二絞り分広いことを示していると思う。
信じられない結果だった。
フィルムカメラだと、ああでもない、こうでもないと工夫するが、
デジタルなら、シャッタ-をきれば、あとはカメラにお任せ、
それでも、フィルムより綺麗な写真が撮れてしまう。
JPG撮って出しの写真だけど、高品質。
デジタルのすごさを見せつけられた気がした。
今まで、フィルムカメラを使っていた人も、
このすごさを見せつけられたら、
デジタルにせざるをえなくなるだろう。
あるいは、カメラ自体を手にしなくなる人多いのだろうなぁと思う。
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Sony NEX-5は10年以上前のデジタルカメラ、(2011年に購入した。)
電化製品の会社が作った玩具カメラと一時揶揄されたが、すごいもの。
ソフトウェアの開発では、
カメラ製造メーカー以上の実力があったのだろう。
デジタルカメラの設定を見たら、
DRO/オートHDRになっていた。
3枚の画像を使ってオプティマイザー処理をしている訳ではないと思うが、
なんらかの画像処理をしてRAWファイルやJPGファイルにしていると思う。
メーカーのソフトウェアの開発能力が、画像を決める時代に入ったのだろう。
美しくだまされたい人が使うのがデジタルカメラ?
メーカーの技術者に、だまされているのかなぁ。
ちょっと恐ろしい気がしている。
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- 2022/02/25(金) 19:18:40|
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ネガは作曲(採譜)、プリントは演奏。
・・・・アンセル・アダムスは、そんなことを述べていたような気がする。
写真を撮り、暗室でフィルムを現像し、ネガを作る。
暗闇で格闘し、そのネガを印画紙に焼き付けプリントを作る。
デジタルの時代になり、暗い暗室作業はなくなった。
代わって「明るい暗室」が出現する。
カメラから吐き出されるデジタル画像データーは、
フィルム時代のネガ(作曲)に対応する。
それを明るい暗室でチェックし、レタッチソフトで調整してプリント(演奏)する。
「明るい暗室」で使用するレタッチソフト(現像液)に習熟することが、演奏の中身らしい。
デジタルで撮影し、「明るい暗室」で演奏したら、どんなキャベツマンになるのか、試してみた。
RAWで撮影し、カラーデーターまで使ってモノトーンに変換したほうが、
データーの痛み方が少なくなるので、いいかも知れないが、
今回はデジタルカメラのHCB&Wモードを使い、直接汎用な画像データ(JPG)にした。

カメラを構え、シャッターを切る。
撮ってみて液晶画面で画像を確認。
不満なら、条件を変え、また撮ってみる。
撮影は、手持で充分だった。
フィルムで撮るとなると、こうは簡単には撮れない。
確かに、デジタルの時代だと思う。
「明るい暗室」のレタッチソフト、PSE Ver.6を開く。(フォトショップエレメント Ver.6)
Window XPの時代、おそらくエプソンのプリンターかフィルムスキャナーに同梱されていたソフトです。
現在は、Window 10のPCで使っているが・・・時としてうまく動かないことがある・・・でも、どうにかごまかして使っている。
この画像データを原画(ネガ)として、
PSEに備え付けてある画像変換フィルターを使い、変換してみた(自動演奏のようなものか)。
フィルター→アーティスチック→エッジのポスタリゼーションをクリックして変換。

フィルムでも似たトーンは出せるが・・・・非常に難しいだろうなぁと思う。
Retro400Sフィルムで、少し露光を切り詰め、(Ⅳo)現像液で現像すれば、近いトーンになるかも。
フィルターの中から、→表現手法→エッジの光彩をクリックして変換。

エッジ光彩。
そう簡単にできる写真ではない。
フィルム写真で画像にエッジをかけようとしたら、ソラリゼーション現像することになる。
フィルムを使う人は少ないし、自家現像する人は更にすくない。
ましてソラリゼーション現像する人はその中で何人いるだろう?
失敗することを恐れているのだろうが、ソラリゼーション現像、意外に簡単。
自家現像している人なら、ちょっと勇気を出し(失敗を恐れない)てやれば、すぐコツを掴めると思う。
と言うことで デジタル版ソラリゼーション変換をしてみた。
フィルターの中から、→表現手法→ソラリゼーションをクリックする。

自動で変換してくれたが、これソラリゼーション現像だろうか?
フィルムを使ったソラリゼーション現像の場合は、
2段目の現像を ごく少なめにした場合に対応している。
暗いバックを、白くするのが マンレイの好んだソラリゼーション現像。
フィルターソフトを作った人の感性の問題かなぁ。
これで良いと思ったか?
アルゴリズムを、もう一度考え直し、プログラミングしてもらいたものだ。
自動で変換するフィルタープログラムでは無理ならと、
レタッチソフトのトーン変換機能を使い、マニュアルで画像処理をしてみた。

10分ほどの試行錯誤で、「マンレイ風」ソラリゼーション写真を作ることができた。
手動で、できるのだから、
アルゴリズムを考え、プログラミングの手間をかければ、
「マンレイ風・自動ソラリゼーション」フィルターができるはず。
(おそらく、最新のバージョンなら、マンレイ風もOKだと思います。)
しかし、クリックするだけで、あるいは 手動にしても10分程度で、
フィルムでは難しかったトーンを調整できてしまう。
デジタルなら簡単なんだぁと思うと、フィルムに拘ることが、
なにか むなしい作業のように思えるようになってきた。
画像を「盛って」キャッチーにすることが、Creativeな行為とは思えない。
目立ちたいだけだろう。
デジタル写真の出現は、今までのフィルム写真を過去のものとし、
新しい局面に入っている。
デジタル時代の、Creativeな写真とは どんなものなのだろうか?
フィルムの延長でないことは確かだろう。
凡人の小生には 想像もつかない。
- 2019/05/28(火) 11:48:53|
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数日前の夜 友達に会いに夜の銀座へでた。
友達も一緒なので、もたもたしていたら問題だ。
何事もなかったようにすばやく銀座の夜景を撮るならデジタルだろうと、
手振れ防止のズームレンズつきSONY NEX-5をもってでた。

記録方式はJPGのfineにして撮った。
撮影モードは カメラにお任せのPモード、ISO感度オート。
撮ったままのストレート画像です。
画像をPCのモニターで確認してびっくり。
これ写真に思えます?
デジタルの画像は綺麗だけど、「ゆらぎ」がない。
建設現場の塀は均質で滑らか、建物の線は ゆるぎなく真っ直ぐ、街灯はまるで絵に描いたよう。
アメリカのコミック誌に載る漫画のような感じに仕上がっている。
ちょっと非現実感がある。
撮素子に記録された0101の画像データを、カメラ内のコンピューターは計算し、画像に変換する。
どのようにノイズ処理するか、エッジを立てるか、色を割り振るか・・・・
その処理プログラムを作ったのはソニーの技術者(あるいはソニーの外注先)、その人(メーカー)の好みがでてくると思う。
これに満足したら、メーカー指導(主導)で撮っているだけになってしまう。
やはり、デジタルはレタッチソフトを使って画像を調整することが、
撮る側に残された選択の自由(自分らしさをだす)なのだろう。
・・・・しかしなんとなく 居心地が悪い。(撮影者側の裁量、こんなことしか残っていないのか・・・)

以下は、PhotoShopElement(PSE)に用意されているフィルター(沢山ある)から選び、画像処理をしてみました。
別に撮った画像を切り貼りして加工を加えたり、写っているものを消すような処理は一切行なっていません。
それでも使いよう、現実感のなかに非現実感を簡単に滑り込ませることができます。

カメラが自動で3枚 露光を変化させ撮影し、カメラ内で画像処理してできたHDR画像を さらにPSEのフィルターで処理した画像です。(写真はなんでもありにしないと写真表現は枯渇すると思うけど・・・・これ写真と呼んでいい?かなぁ。)


これもHDR+PSE フィルター処理しています。

カメラを腰の位置で固定、液晶画面を傾け、フレーミングを確認、シャッターを押すだけ。
明るさに応じISO感度を自動設定、鮮明に写るよう絞りとシャッター速度をカメラが決めてくれる。
操作に手間がかかるものを扱うほど、ボケ防止になると信じているので
露光計なしのフィルムカメラを勤めて使うようにしているが、
老眼になったのでピント合わせに苦労しています。
ピントを自動で合わせてくれる・・・・これは便利ですね。
- 2018/02/13(火) 10:42:34|
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PAM-Britar 105mm レンズをSony NEX-3につけて使ってみた。
場所は 五反田TOC(卸売りセンター)の屋上。時刻は3時過ぎ。
晴れていたので富士山を見ることができるかと思ったが駄目だった。
北東の方角、東京タワーを撮影。

カメラが自動でJPG画像に変換してくれる。
充分な画質だと思う。
約1400万画素。
70年近く前のオールドレンズだが、小生の審美眼が低レベルなのか、これで充分満足。
写真の質(できばえ)は良くなくとも、画質(クオリティー)は満足している。

東京タワーの部分と右下の広告を拡大、ピクセル当倍にして確認したが・・・・
薀蓄好きの人の評価では、解像度は足りず、像が流れ「□レンズだ。こんなレンズどうして使うのか」とお叱りを受けるかも。

ネガは楽譜、プリントは演奏。
だとしたら、デジタルカメラでネガに対応するのは0101の数字の羅列のデータの塊だろう。
それを、カメラの画像処理ソフトが、プリンターやモニター画面に出せるよう変換してくれる。
(自動演奏のようなものか)
RAWデータは 素材の画像データ。
現像ソフトを使うことが演奏に対応するのだろう。
ソニーのRAW現像ソフトを利用し、現像してみた。
逆光の撮影、明暗差は大きい。
RAW現像ソフトの「D-レンジオプチマイザー」をいじって画像を作ってみた。
これなら フィルムで撮ったほうが いい写真が撮れそう。

フィルム用の105mmレンズなので、NEX-3で使うと150mmレンズを扱うことになる。
カラスが空を横切っていく、ノーファインダー(液晶画面で確認することなく)で、続けざま3枚、シャッターボタンを押す。
一枚に カラスの姿が捉えられていた。(ピントは 無限に設定してあった)
デジタルだから撮ってみようという気になる。
フィルムだと、勿体なくて躊躇する。
駄目なら消せばいいとシャッターを押せるのは、いいなぁと思う。
RAW現像ソフトの色温度を3000°Kまで下げ、トーンカーブを調整して、現像した。
夕方の青空が広がっていたが、これほど深いブルーではなかった。
実際の空の色は、東京タワーを写した写真の空の色が そのときの印象に近い。
空を、「このブルー」に調整したことが・・・・デジタル写真の「演奏」に当たるのだろうとおもうが・・・・なにか割り切れない。
東京タワーのJPG画像を元に、PSE(フォトショップエレメント7)のレタッチソフトで画像を作ってみた。
PSEのソフトは エプソンのプリンター(PX-5600) あるいはフィルムスキャナー(F-3200)に同梱してあったもの。
6年以上前のソフトで、機能は制限されたものだろう。
それでも画像変換のフィルターは沢山用意してあった。
いろいろな音色の楽器を、レバー一つで選べる電子オルガンに似ている。

木炭画を選び変換した。

イラスト風に加工。

更にコントラストを加工すると、点描画風になる。

水彩画というフィルターで画像変換したのだが・・・これ水彩画とは思えなかった。

粗いパステルフィルターを使って変換。

エッジ・ポスタリゼーションというフィルターを使って変換。

エッジを輝くように変換した。
目立ちたいからと過激な動画を撮るYouTuberが話題になっているが、
レタッチ・ソフトで 画像を加工するのも・・・・似た感覚がありやなしや?
内容なんてどのみちたいした差にはならない、
レタッチソフトを使って画像をキャッチーに作る。
それで、何が悪い? 悪くありません。
レタッチソフトを使った画像加工の流れは 止まらない。
何でもありが写真、それを制限したら、写真表現は死ぬだろうから。
でも、なんとなく後味が悪い。(流れについていけなくなった老人です。)
- 2018/01/28(日) 14:27:38|
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